在留資格【特定技能】義務的支援って?その2
日本に来てから生活オリエンテーションまで
こんにちは!VISA/在留資格愛知県申請オフィス(行政書士アイセイ事務所)のVISA子です。では前回からの続きで、事前ガイダンスが終わってからの流れのご説明をしますね。
こんにちは。事前ガイダンスでたくさん説明する項目があったけど、今度はどんな説明が必要になるかな。
しっかり勉強しないと!
1号特定技能外国人が日本に来る前に事前ガイダンスで日本に来てからの仕事や生活に関する説明をした後、いよいよ日本に来る!じゃどうしよう?
飛行機や船で日本に来るので、そこから実際の支援が必要です。
あ、そうか。じゃ日本で待ってるね!だけじゃダメなんだね。
そうだよね。日本にまだ慣れてない外国人だよね。日本語は難しいしね。
そうですよね。じゃぁ待ってまーすじゃ優しくないですよね。
では、支援の流れはこんな感じです。
1.出入国の際の送迎
2.住居の確保の支援
3.生活に必要な契約の支援
4.仕事や生活していく上での必要になってくルールなどの説明など
出入国の際の送迎
※入国する際には、1号特定技能外国人が上陸の手続きを受ける港や飛行場から、特定技能所属機関の事業所(その外国人の住居)の間の送迎を行うこと。
※出国する時には、1号特定技能外国人が出国の手続きを受ける港か飛行場まで送迎を行うこと。また出国する際の送迎では、ただ送り届けるだけでなく、保安検査場の前まで同行して入場までを確認する必要があります。
住居の確保にかかわる支援
※1号特定外国人が住居を確保していない場合の支援として次のいずれかの方法で、なおかつ、1号特定技能外国人の希望に基づき支援を行うことが求められます。
この支援については、受け入れ後にその外国人が転居する場合にも行うことが求められます。
住む場所って大事ですよね。しかも、まだ日本に来たばかりの外国人の方ですから、住む場所の確保の支援は大事です。
支援内容も含めて外国人の方の希望に沿って支援しましょう。
(1)1号特定技能外国人が賃借人として賃貸借契約を締結するにあたり、不動産業者や賃貸物件に係る情報を提供し、必要に応じてその外国人に同行して住居探しの補助を行う。賃貸借契約の際、連帯保証人が必要な場合、連帯保証人として適当なものがいないときは、次の★どちらかの支援をしましょう。
★特定技能所属機関などが連帯保証人となる。
★利用可能な家賃債務保証業者を確保するとともに、特定技能所属機関などが緊急連絡先となる。
(2)特定技能所属機関などが賃借人となって賃貸借契約を締結したうえで、1号特定技能外国人の合意のもと、その外国人にたいしての住居として提供する。
(3)特定技能所属機関が所有する社宅などを、1号特定技能外国人の合意のもと住居として提供する。
居室の広さは、一般的に日本に相当数存在する居室の面積などを考慮し、1人あたり7.5㎡以上を満たすことが求められます。(技能実習2号などから特定技能1号に在留資格を変更する場合などであって、特定技能所属機関がすでに確保している社宅などの住居に居住を希望する場合を除く)ルームシェアなどで数人が居住することとなる場合には、居室全体の面積を居住人数で除した場合の面積が7.5㎡以上でなければなりません。
生活に必要な契約にかかわる支援
銀行その他の金融機関における預金口座または預金口座の開設、携帯電話の契約、その他に必要な契約(電気・ガス・水道などのライフライン)に関し、1号特定技能外国人に対し、必要な書類の提供や窓繰りの案内を行い、必要に応じて同行するなど、それぞれの手続きの補助を行うことが求められます。
生活オリエンテーションの実施
※特定技能所属機関などにおいて1号特定技能外国人が日本に入国した後(または在留資格の変更許可を受けた後)に行う生活する上での必要になる情報の提供(生活オリエンテーション)については、その外国人が本邦における職業生活、日常生活、社会生活を安定的かつ円滑に行えるようにするため、入国後(または在留資格の変更許可後)遅延なく実施する必要があります。
●生活オリエンテーションは、1号特定技能外国人が十分に理解できる言語で実施することが求められます。
●生活オリエンテーションは、1号特定技能外国人が十分に理解できるまで行う必要があります。個別の事情により異なるものの、最低でも8時間以上行うことが求められます。
●生活オリエンテーションを実施した場合は、生活オリエンテーションの確認書を1号特定技能外国人に示して確認のうえ、署名を得て記録しておく必要があります。
生活オリエンテーションでの必須の情報提供事項
(1)金融機関の利用方法
●金融機関における入出金・振込方法・利用可能事案・ATMの使い方、手数料など
●出国する場合など、自己名義の銀行口座が不要になるときは口座を閉鎖する手続きを行うこと、ただし再び入国するときのために口座を継続して利用したい場合は、出国前に銀行に相談すること
(2)医療機関の利用方法など
●利用可能な医療機関(症状別)、医療機関での受信方法、保険証を持参することなど
●アレルギー・宗教上の理由により治療に制限がある場合は、医療機関にその旨を説明すること
(3)交通ルールなど
●歩行者は右側通行、車両は左側通行・歩行者優先であること、自転車損害賠償責任保険など
●自動車・バイクなどを運転する場合は運転免許が必要であること(必要に応じ運転免許の取得方法)
(4)交通機関の利用方法など
●就労・生活する地域の公共交通機関(通勤に最適な公共交通機関)や、その利用方法
●勤務先までの経路、所要時間
●通勤定期または切符の購入・利用方法
●ICカードの購入・利用方法など
(5)生活ルール・マナー
●日常生活する地域におけるゴミの廃棄方法など(分別・出し方、収集日、粗大ごみの捨て方など)
●夜中に大声で騒いだり騒音を出したりするなど、近隣住民の迷惑になる行為は控えること
●喫煙する場合には、喫煙できる場所、禁煙の場所などの一定の制限があること
(6)生活用品などの購入方法など
● 就労・生活する地域のスーパーマーケット、コンビニ、ドラッグストア、家電量販店などの場所など
(7)気象情報や災害時に行政などから提供される災害情報の入手方法など
●気象情報・災害情報に関するホームページ、アプリ、出身国別の外国人向けコミュニティサイトなど
(8)日本で違法となる行為の例
●原則、鉄砲刀剣類の所持が禁止されていること
●大麻、覚せい剤など違法薬物の所持などは犯罪であること
●在留カードの不携帯は犯罪であること
●在留カード、健康保険証などを貸し借りすることは禁止されていること
● 自己名義の銀行口座・預貯金通帳・キャッシュカード・携帯電話を他人に譲渡することは犯罪であること
●ATMで他人名義の口座から無断で現金を引き出すことは犯罪であること
●他人に成りすまして、配達伝票にサインしたり、他人の宅配便を受け取ることは犯罪であること
●放置されている他人の自転車などを使用することは犯罪であることなど